02 旋盤加工で重要な3つの要素

旋盤加工を高品質かつ効率よく行うためには、回転数、切り込み量、送りの3つの要素が重要です。それぞれの要素が旋盤加工にどんな影響を与えるのかをご紹介します。

回転数

回転数は、材料やバイトが1分間に回転する数を表す数値です。回転数を多くすると加工速度が速くなり、加工面がきれいに仕上がります。

多くの場合、材料とバイトの材質によって、標準的な回転数が決められています。しかし、実際はその通りに加工をするのではなく、技術者が部品の形状や要求品質に応じて微調整しています。最初は回転数を下げて荒削りし、徐々に回転数を上げて加工面を仕上げるというのが一般的な流れです。

加工速度が早くなるからといって、むやみに回転数を上げると材料やバイトが破損する危険性があります。事故を防ぐという意味でも、最初は回転数を下げて加工する方が好ましいです。

切り込み量

切り込み量は、バイトが材料に当たっている面積のことです。切り込み量が大きければ材料を削る量が増えるので、加工速度が早くなります。ただし、切り込み量が大きいと抵抗も大きくなるため、加工面が荒くなったり、バイトの寿命に影響したりします。

回転数と同様に、切り込み量も材料とバイトの材質によって標準的な数値が決められています。適切な切り込み量を維持することが重要です。

送り

送りは、材料やバイトが動く速度のことです。1回転当たりに進む距離で表されており、送り速度や送り量とも呼ばれています。

送りが速い場合は、加工速度は速くなりますが、加工面が荒くなります。反対に送りが遅い場合は、加工速度は遅くなりますが、加工面はきれいに仕上がります。

他の要素と同様に、送りも材料とバイトの材質によって標準的な数値が決められています。最適な条件が分からない場合は、送りを遅くして加工するのが無難です。ただし、送りが極端に遅いとバイトの寿命に影響することがあるので、バランスを取るのが難しいところです。

まとめ

旋盤加工では、技術者が材料や部品の形状、要求品質に応じて最適な加工条件を導き出すことで、高品質かつ効率的な加工が行われています。

難削材と言われる材料は加工が難しいものですが、サーフエンジニアリングでは幅広い経験と技術で対応しております。ぜひご相談下さい。